2017-10

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29年目の気づき

ブレードランナーファンなら説明不要ですが、


アメリカERTL社のミニカー4台セットというのがあります。


数少ないブレードランナー正規版権取得商品の一つです。



ALL THAT BLADE RUNNER     by NYzeki-ERTL




もともとはせいぜい20ドルかそこらで売られたものでしょうが、


公開時は映画の人気がぱっとせず、見向きもされなかったようですが、


後にビデオ発売後に世界的にカルト的な人気がではじめ、アイテムがたちまち価格上昇。


日本ではアメリカントイバブル時代には、7万円とか8万円とか恐ろしい値段で取引されていました。


当時クアントという個人売買の雑誌でコレクターズアイテムの例として写真が使われていたほどです。



このミニカーセット、実はいろんなヘンなことがあります。




ヘンなこと その①


映画公開の82年にあわせてタイアップで製作されたのですが、なんとメイド・イン・ザ・USAです。


その後、この手のものは中国生産に急激に切り替わっていったでしょうから、


最終期のアメリカ製玩具かもしれません。それだけではヘンではないですね。なにがヘンか。


これ、シュリンクパックされているんですが、よーく見るとミニカーの表面があちこち剥げてるんですよ。


剥げてるのにオッケー出してシュリンクされてるのでしょう。


私は何個かこのセットを入手して持っていた時期があったので、そのつど確認しましたが、


どれも似たようなものでした。


いかにそのころのアメリカのQCが駄目だったか・・・なんて日本経済新聞の記事みたいになっちゃいますが。




フツー、シュリンクする前に剥げてたら、これはアカンって思わないですかね。


ヘンです。


いや、そう思うのは日本的感性で、むしろ地球全体としてみると、異端なのかもしれませんけどね。




彼らが中国にまかせようと思ったのは、人件費・製造費の安さもさることながら、


「俺らこんな細けえ仕事は向いてねえ、手先の器用なアジア人にまかせっぺよ」


というアメリカ人の冷静な自己分析もあったのかも。





ヘンなこと その②


次にヘンなことは、パッケージの表記が思いっきり間違っていることです。



ALL THAT BLADE RUNNER     by NYzeki-ERTL


この右の2台が表記が逆です。右のいわゆる「アルファロメオスピナー」 がレイチェルのスピナー


です。このミニカーセットにおいては。実際は劇中ではそんな設定は全く出てきませんけれど。



これは単品売りパックもあったため判明しました。


まあ、単品を見なくてもブライアントのポリススピナーが左なのは明白ですけど。




君たちは校正というものをしないのか~(←当時のアメリカ人のおっちゃんらに向けて言ってます)






ヘンなこと その③


このパッケージ、全体的に汚れてる感じしますよね。


みなさま、まあ、古いものだから・・・とお思いでしょうが、


これ、状態はそう悪くないんです。


ではなぜか。




実はこれ、全体に雨に濡れた感じを表現したパッケージなんです。


つまり、インクが雨でにじんだような感じを印刷で表現しているんですよ。


劇中の降り続ける雨を表現しているのでしょう。


発想としては、なるほど、ですが、その仕上がりといったら、


「なにこのパッケージ雨に濡れてんとちゃうか?返品しよか」


と言われそうな汚さ(笑) ヘンでしょう・・・・



大手のメーカーでも、


こういう無茶なことができたのが80年代なのかもしれませんね。




ヘンなこと その④ =実はヘンではなかったかも・・・・(=29年目の気づき)



さて、本題です。この4台セットのパッケージで最高にヘンなことがあるのですが、


それが実はヘンではなかったかも、ということに29年目にして気づいてしまいました。


それがこれです。


デッカードの右手に注目。


はい、ブラスターを持っていません。徒手空拳です。


ALL THAT BLADE RUNNER     by NYzeki-ERTL


ALL THAT BLADE RUNNER     by NYzeki-ERTL








私はこの、手にブラスターを持っていないデッカードのシルエットを、ずっと、


なんてヘンなんだろう。


なんでこんな間違いをするんだろう。


と思ってきました。



しかし、先日、なにげなく4台セットのパッケージを眺めていたときに、


ある表記を見たとたん、


全然別のあることを思い出して、


それがこの件とつながった瞬間


「あっ!」 と気づいたのでした。



その、あることとは。



それはもうだいぶ前の朝日新聞の小さな記事でした。




加賀の方で、おみやげ物としてご当地版ミッキー&ミニーを使用したアイテムを商品開発する時に、


デザインの案をディズニーに提出したところ、殿様に扮したミッキーが差している刀(脇差というのかな)に、


ディズニー側が難色を示したそうです。


ディズニーキャラクターには武器を持たせない方針、というのが理由だったそうで。




しかし、これは決して攻撃のための武器ではなく護身用のものです、ということで認めてもらったそうです。


私は、その時、トイストーリーのウッディが、


カウボーイなのにホルスターには銃がない (たしか古いおもちゃなのでなくなっているという設定) のは、


その方針のせいかもしれないなと感心した覚えがあります。




そして、話は4台セットにもどります。


ある表記とは・・・・


これです。



ALL THAT BLADE RUNNER     by NYzeki-ERTL



    (対象年齢は)3歳以上を推奨


ということですよね。


つまり幼児も遊ぶことを前提にした安全基準なわけです。(誤飲防止とか、舐めたときの塗料の安全性とか)



私がはたと気づいたのは、パッケージのデザインにおいても、


幼児に悪影響を及ぼしてはいけない、という観点から、


デッカードのシルエットからブラスター(銃)が、消去されたのかもしれない


ということでした。



アメリカは銃社会です。


幼児といえども子供に 「銃を持つ」 ということを安易に考えるようなイメージは持たせない、


そういうイメージを喚起するものは子供向けの商品からは徹底的に排除する・・・・・


おそらくそういうちょっとおぞましい状況があったわけです。今もたぶんそうなんでしょう。





だから、手に何も持っていないデッカードというのは一見とてもヘンなのですが、


実はそういう観点から見るとヘンではなく必然だったという、29年目の気づきでした。




しかし、まあ、29年目にして気づくこともあるんだなと。ちょっと驚きでした。

















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マザーグース

たまたまこんなサイトを見つけました。


http://www2u.biglobe.ne.jp/~torisan/top.html


様々な映画の中で使われているマザーグースを細かく解説してくれています。


その努力に脱帽です。


そして、ブレードランナーにも実はマザーグースが使われているのですね。



http://www2u.biglobe.ne.jp/~torisan/example.html#anchor45537


セバスチャンがプリスの策略にまんまとひっかかり、家に招き入れてしまうシーンです。



SEBASTIAN:

Yoo hoo! Home again!


TEDDY BEAR AND TOY SOLDIER:

Home again, home again, jiggdyjig. Good evening J.F.


SEBASTIAN:

Evening, fellas.



この、 Home again, home again, jiggdyjig. というのは



マザーグースの To market, to market, to buy a fat pig...


http://www3.amherst.edu/~rjyanco94/literature/mothergoose/rhymes/tomarkettomarkettobuyafatpig.html



が元ネタなんだそうです。 (マザーグースでは jiggety-jog )






マザーグースは欧米人にとってはもう幼少時から記憶に染み付いているフレーズだらけなんでしょうね。


私たち日本人にはなんのことやら?というものでも、彼らにはふんふん、と統一された認識があるのでしょう。



この場合はセバスチャンが老化症で老人のような風貌だけど、


彼のつくった「おもちゃ」 にマザーグースの一節を言わせることで、


精神的にはあまり成熟していない少年のような存在であるのを匂わせているのでしょうね。





You Tubeではメロディつきで聞けます。便利な世の中になったものです。


http://www.youtube.com/watch?v=sP46qhBxhCY

VKマシンの使いまわし

デッカードさんが、


レオンの潜伏していたフンタバーサー・ホテル



(記事は→ こちら  と  こちら  )



をガサ入れして押収したレプリカントの写真を



自宅用エスパー (記事は→ こちら  )で解析する場面を見ていたら、



清貧映画ブレードランナー名物、プロップの使い回しが・・・・


エスパーのモニターの下にあるのはVKマシンそのまんまじゃないですか・・・。


みなさんご存知でした?





ALL THAT BLADE RUNNER     by NYzeki-esper

この赤丸内の部分がVKマシンがそのまんま↓

ALL THAT BLADE RUNNER     by NYzeki-esper






ブレードゾーンにあるVKマシンのキャプチャー画像↓
http://media.bladezone.com/contents/film/image-library/image_library.php

ALL THAT BLADE RUNNER     by NYzeki-vk





そもそも、自宅用エスパーは時計やらストロボやら、テレビやらポラロイドカメラやら、


ありあわせのものの集合体


っぽいのだが、


まさかVKマシンがそのまま使われてるとは。


まさに清貧・・・。



ところで、引退したはずなのに、エスパーなんて捜査のための警察の機器が自宅にあるって、へんですね?


強制復帰で、強制的に再設置された?そうは見えませんね。ずっと置いてあったかんじ・・・・











メタンスルホン酸エチル

先日、テレビをながめていたら、


最先端医療ということで、切断した指の再生というのをやっていた。


http://www.youtube.com/watch?v=uVIKSsdnFII&feature=related


細胞外マトリックス (ECM) という技術だという。




こちらも↓


http://www.youtube.com/watch?v=KBXr93bofwI





指が再生!


これはたまげた。


夢のような、SFのような話だ。


ところで・・・


ECM・・・なんか似てる単語がブレードランナーに出てきたような・・・



ということで思い出したのだけど、


ブレードランナーでロイがタイレルに、レプリカントの延命措置の案としてこう聞きますね。


「EMS注入法は?」



ALL THAT BLADE RUNNER     by NYzeki-EMS




ALL THAT BLADE RUNNER     by NYzeki-EMS

EMSってなんだろうとずっと思っていたんですが、


調べてみたらありました。


EMS = メタンスルホン酸エチル


http://jglobal.jst.go.jp/public/20090422/200906026185435941


変異誘発物質だそうです。



まったくのでたらめな単語ではなく、


実在する、いかにも、な言葉を映画にもりこんだんでしょうね。




そのいきさつについてヒントになりそうな、


脚本のリライトをまかされたデイヴィッド・ピープルズが語る、


こんな情報があります。




 「リドリーが <アンドロイド> という言葉を嫌っているのを知って、私はこの映画の人造人間を呼ぶ別の言葉を、


改めて考え始めた」とピープルズは語る。「だが、そう簡単には思い浮かばなかった。そこで私は娘のリサを呼ん


だ。娘はその頃、大学で微生物学と生化学をやっていたからだ。私は <アンドロイド> という言葉が使い古され


ていることや、その他の状況をいろいろ説明した。すると、彼女は言ったんだ。『 <レプリケイティング> というのは


どうかしらー聞いたことない?クローンを作るために細胞を複製することをそう言うのよ』



 聞いたことはなかったが、気に入ったよ。そこで <レプリケイティング> から膨らませて <レプリカント> として


みた。そして、すぐにハンプトンの脚本の最初の部分に使ってみたんだ」



「メイキング・オブ・ブレードランナー ファイナルカット」 (ポール・M・サモン 著) P.80




どうです?この娘さんが EMS の情報も同時にもたらしたと思いませんか?






しかし、脚本家の娘さんがタイミングよく大学でその分野の勉強してるなんて、


ハナシが出来すぎ。

ブレードランナーってやっぱ奇跡みたいな映画だなあ・・・



ハンニバル・チュウ

ブレランで、目玉製造職人のおやじ、いますよね。


たしかこれまでは、役名が、チュウとだけ呼ばれていたのに、


ファイナルカットの宣伝においては、ハンニバル・チュウと表記されていて、


ええ~??と思いました。


いつからそうなったの?って。






さて、そのハンニバルという名前ですが、


先日、原作のアンドロ羊をパラパラ読んでいて気づきました。



映画ではおそらくJ・F・セバスチャンである、J・R・イジドアという登場人物がいますね。


こんなくだりが。


「だけど、ぼくはちゃんと仕事を持ってます。トラックの運転手。勤め先はー」恐ろしいことに、

その名前が出てこない。「あのう、動物病院ー」と彼はいった。「ヴァン・ネス動物病院。け、け、経営者は

ハンニバル・スロート」



(ハヤカワ文庫280ページ)


イジドアの勤め先の経営者がハンニバルなんですね。


なるほど、これが元ネタかもしれませんね。








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